サラ・L・マーシャル(Sarah L. Marshall)の論文一覧:自分にやさしくするだけで、心の揺れが少し静かになると教えてくれる論文たち
サラ・L・マーシャル(Sarah L. Marshall)のプロフィール
サラ・L・マーシャルさんは、自己肯定感、セルフ・コンパッション、青年期のメンタルヘルスあたりを追いかけてきた心理学研究者です。論文を見ると、「自分をきびしく追い込みすぎると心はどうなるのか」「自分へのやさしさは、そのしんどさをどれくらい和らげるのか」といったテーマに、かなり本気で向き合ってきた方だとわかります。2015年の代表的な論文では、オーストラリアの青年を対象に、セルフ・コンパッションが低い自己肯定感の悪影響をやわらげる可能性を示しています。まるで「心の中にクッションを一枚入れてくれる研究者」みたいな印象です。
研究の流れをたどると、サラ・L・マーシャルさんは、もともとオーストラリアのメンタルヘルス支援やリカバリー志向のサービス評価にも関わっていて、利用者の声をちゃんと支援の改善に生かすにはどうしたらいいか、という実践寄りのテーマでも仕事をしています。2008年にはUniversity of Wollongong の School of Psychologyで学位論文を提出しており、その後の論文でも、メンタルヘルスの回復支援、家族支援、自己評価や社会的支えの研究など、かなり地に足のついたテーマを広く扱っています。
つまり、この方をひとことで言うなら、「こころの傷みを、精神論ではなく、ちゃんと研究で見に行く人」です。しかも研究テーマが、机の上だけで終わらないのがいいところです。青年の自己肯定感、セルフ・コンパッション、社会的支援、回復支援などをつなぎながら、「人はどうすれば少し生きやすくなるのか」を静かに、でも粘り強く掘っている研究者だと言えそうです。

1.『自分にやさしくできる人は、低い自己評価に飲み込まれにくい-青年期を追跡した大規模研究』サラ・L・マーシャル、フィリップ・D・パーカー、ジョセフ・チアロッキ、バルジンダー・サドラ、クリス・J・ジャクソン、パトリック・C・L・ヘブン(2015)
Marshall et al. (2015), Self-compassion protects against the negative effects of low self-esteem
「自己肯定感が低いと、やっぱり毎日しんどくなりやすいのかな…」と思ったあなたに、この論文です。Marshallら(2015)は、そこで登場するのが“セルフ・コンパッション”だと教えてくれます。つまり、自分にダメ出しばかりする代わりに、ちょっとやさしく接してあげる力ですね。すると、自己肯定感が低くても、気分の落ち込みやストレスのダメージがやわらぐかもしれない。まるで心にこっそりクッションを敷くような話です。「自信がないなら終わり」ではなく、「自分へのやさしさが守ってくれるかも」と思わせてくれる、読後に少し呼吸が深くなる論文です。

