グレアム・L・ブラッドリー(Graham L. Bradley)の論文一覧:人の気持ちを追いかけていたら、世の中のしくみまで顔を出してきた論文たち

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グレアム・L・ブラッドリー(Graham L. Bradley)のプロフィール

グレアム・L・ブラッドリーさんは、ざっくり言うと、「人は職場で、社会で、地球環境の前で、どう考え、どう動くのか」を研究してきた応用社会心理学者です。現在はオーストラリアのグリフィス大学・応用心理学部の准教授として紹介されており、社会的なやりとり、サービス場面、仕事と健康、環境行動などを幅広く扱っています。

この方のおもしろいところは、研究テーマが「研究室の白衣感」だけに閉じこもっていないところです。たとえば、職場でのむずかしい会話、サービスの失敗と回復、仕事のストレス、若者の行動、自己への思いやり、身体イメージ、さらには気候変動への行動まで扱っています。つまり、「人間って、会議室でも、買い物中でも、スマホを見ているときでも、地球温暖化を考えるときでも、まあまあ複雑ですね」という世界を、心理学の虫眼鏡で見ている先生です。

特に近年は、気候変動に対する人々の考え方や行動にも関わっています。グリフィス大学の気候行動に関するプロジェクトでは、ブラッドリーさんの名前が「気候行動調査」に関連して掲載されています。気候変動というと、つい「科学の話」「政治の話」と思いがちですが、実はそこには「人はなぜ行動するのか」「なぜわかっていても動けないのか」という心理の問題がどっしり座っています。ブラッドリーさんは、そのあたりの“心のブレーキとアクセル”を見ている研究者とも言えそうです。

また、若者や働く人の心理にも関心があり、過去の研究では、学生の中退リスク、大学生のアルバイトと学業、仕事のストレス、教師の仕事環境なども扱っています。つまり、かなり現場寄りです。「人間、理屈だけでは動きませんよね。環境も、立場も、周りの人との関係も効いてきますよね」という、生活感のある心理学をしている印象があります。

さらに、自己コンパッション、つまり「自分にやさしくする力」に関する研究にも名前が見られます。たとえば、若者が外見への悩みにどう向き合うか、自己への思いやりが身体イメージの苦しさをやわらげるか、といった研究です。ここだけ見ると、ブラッドリーさんは「社会の大きな問題」から「鏡を見たときの小さなため息」まで、ずいぶん広い範囲を旅している研究者です。心理学界の万能ナイフ、ただし刃先はわりとやさしめ、という感じですね。

ひとことで言えば、グレアム・L・ブラッドリーさんは、「人間の行動を、個人の性格だけで片づけず、職場・社会・環境・人間関係の中で見ようとする心理学者」です。心を単独の部品として見るのではなく、社会という大きな機械の中でどう動いているかを見るタイプの先生ですね。だから彼の研究を読むと、「人って弱いなあ」だけではなく、「人が動きやすくなる場をどう作るか」まで考えたくなります。心理学というより、人間社会の配線図を読み解く仕事に近いかもしれません。

参考文献・確認先:グリフィス大学:Climate Action Survey プロジェクト / グリフィス大学:Climate Action Beacon 研究者一覧 / Google Scholar:Graham L. Bradley 論文・引用情報 / PubMed:Graham L. Bradley 関連論文 / ResearchGate:Graham Bradley 研究プロフィール

阿部牧歌(管理人)
阿部牧歌(管理人)

1.『自分へのやさしさを書くことは、見た目の悩みを軽くできるのか-セルフ・コンパッションと自尊感情の書く課題の効果』ヴェヤ・シーキス、グレアム・L・ブラッドリー、アマンダ・ダフィー(2017)

Seekis, V., Bradley, G. L., & Duffy, A.(2017). The effectiveness of self-compassion and self-esteem writing tasks in reducing body image concernsBody Image, 23, 206-213. DOI: 10.1016/j.bodyim.2017.09.003

「自分の見た目が気になって、心の中が急にざわつく」。そんな場面で効くのは、自信を盛ることなのか、それとも自分にやさしくすることなのか。そんな勝負を、書くワークで試した研究です。結果は、セルフ・コンパッションのほうが体への見方をやわらかく整えるのに特に有効。しかも少し先まで効果が残る。見た目の悩みに、気合いではなく“やさしさ”で向き合う発想が新鮮で、つい続きを読みたくなる一本です。

阿部牧歌(管理人)
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この論文の要約を読む
【心理学論文】なぜ人は見た目に悩みすぎてしまうのか? 研究が示したセルフ・コンパッションの可能性
【心理学論文】なぜ人は見た目に悩みすぎてしまうのか? 研究が示したセルフ・コンパッションの可能性
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