ラウレンツ・L・マイヤー(Laurenz L. Meier)の論文一覧:心の動きを追いかけていたら、こちらの毎日まで見透かされそうになる研究たち
ラウレンツ・L・マイヤー(Laurenz L. Meier)のプロフィール
ラウレンツ・L・マイヤーは、スイスの心理学者で、仕事・人間関係・性格心理学が交差するあたりを主な研究テーマにしている人です。とくに、仕事のストレス、職場での反社会的行動、仕事と家庭の両立、メンタルヘルスといった、「それ、働く人みんな気になるやつですね」という領域をじっくり研究しています。さらに方法面では、縦断データや日記法データを統計的に分析する研究を得意としていて、心の動きを一枚の写真ではなく、連続ドラマとして追いかけるタイプの研究者です。
経歴をたどると、バーゼル大学、南フロリダ大学、フリブール大学でポスドクを務めたのち、ヌーシャテル大学で助教を経て教授になっています。CVでは、2020年8月から2026年1月までヌーシャテル大学のフルプロフェッサー、また2016年から2021年までは南フロリダ大学のCourtesy Professorも務めていたことが示されています。研究の足取りがかなり国際派で、「研究室の机だけで完結する人」というより、学術の地図をてくてく歩いてきた印象です。
研究内容としては、自己肯定感の研究ともつながりがあり、たとえばUlrich Orthらとの共著で、自尊感情と仕事経験の相互作用を扱う論文も出しています。つまりこの人、ただ「仕事は大変ですね」で終わらせず、仕事で起きることが自分の感じ方にどう響くのか、逆に自分の自己評価が仕事経験にどう影響するのかまで見にいくわけです。心の体温計を職場に持ち込んだような研究者、と言うと少し雰囲気が伝わるかもしれません。

1.『「傷つきやすい自己肯定感」とは何か? 低い自己肯定感・不安定な自己肯定感・条件つきの自己肯定感が、抑うつ症状にどう影響するかを比較した縦断研究』ジュリア・フリーデリケ・ソヴィスロ、ウルリッヒ・オルト、ラウレンツ・L・マイヤー(2014)
Sowislo et al. (2014), 『What constitutes vulnerable self-esteem?』
「自己肯定感が弱い」といっても、ほんまに危ないのは何者なのか。低いこと? ぐらつくこと? それとも他人の評価しだいで上下すること? この論文は、その“心の容疑者たち”を並べて検証した一本です。読むと、自己肯定感ってただ高ければいい話じゃないんだな、と静かに背筋が伸びます。気分の波と心の土台、その関係をのぞいてみたい人にかなり刺さります。

