テレサ・M・アマビール(Teresa M. Amabile)の論文一覧:締切に追われるアイデアへ「ちょっと落ち着いて話を聞こうか」と椅子をすすめた心理学者
テレサ・M・アマビール(Teresa M. Amabile)のプロフィール
テレサ・M・アマビールは、「人は、どういうときにいいアイデアを思いつくのか」「職場は、人の創造性を育てることも、しおれさせることもあるのではないか」という問いを、何十年にもわたって追いかけてきた研究者です。
現在はハーバード・ビジネス・スクールの名誉教授。創造性、やる気、仕事の進み具合、職場環境などを研究してきた人物として知られています。2018年には、経営学の国際的な学術団体であるアカデミー・オブ・マネジメントから、組織行動研究における生涯功績賞を受賞しています。受賞理由では、組織における創造性研究の基礎を築いた研究者の一人として、その功績が高く評価されました。
ところがこの人、最初から心理学一本で歩いてきたわけではありません。
むしろ入口は、まさかの化学です。
もともとは化学者。「人間」という難物質へ研究対象を変更
アマビールは、もともと化学を学び、実際に化学者として働いていました。その後、研究対象を物質から人間へと移し、スタンフォード大学で心理学の博士号を取得しています。
化学なら、
「この物質とこの物質を混ぜると、こうなります」
と比較的きれいに整理できます。
しかし、人間はそうはいきません。
「ご褒美をあげたら、やる気が出るかな?」
と思ったら、逆にやる気が下がったりする。
「締切を厳しくすれば、集中していいアイデアが出るかな?」
と思ったら、頭の中のアイデア君が、
「本日は閉店しました」
とシャッターを下ろすこともある。
人間という研究対象、だいぶ扱いにくい。
でもアマビールは、この面倒くささの中に入っていきました。
そして、とくに注目したのが創造性とやる気の関係でした。
「好きだからやる」は、思っている以上に強い
アマビールの研究を理解するうえで、とても大事なのが「内側から生まれるやる気」です。
難しく言えば「内発的動機づけ」。
でも、意味はそれほど難しくありません。
「面白いからやる」
「もっと知りたいからやる」
「この仕事そのものが好きだからやる」
という気持ちです。
たとえば休日に、誰にも頼まれていないのに延々と模型を作っている人。
頼まれてもいないのに、好きな歴史上の人物について夜中の2時まで調べてしまう人。
「そろそろ寝なさい」と言われても、
「いや、あと一個だけ……」
となっている状態です。
アマビールの研究では、こうした仕事そのものへの興味や面白さが、創造性にとって非常に重要であることが繰り返し示されてきました。一方で、評価への過度な意識、競争、報酬への期待など、外側から強く動かされる状況は、場合によって創造性を弱めることがあります。
つまり、
「もっと創造的になれ!」
と上司が後ろからメガホンで叫んでも、創造性は必ずしも元気にならない。
むしろ創造性というものは、少し猫に似ています。
「さあ、今すぐここに来て、面白いことをしなさい」
と追い回すほど、
「結構です」
と棚の裏へ入ってしまうことがあるのです。
研究室を飛び出して、本物の職場を観察する
アマビールの面白さは、創造性を実験室の中だけで研究しなかったところにもあります。
1995年にブランダイス大学の心理学部門からハーバード・ビジネス・スクールへ移ったあと、彼女は企業で働く人たちの創造性を長期間にわたって追跡しました。ある大規模な研究では、7社で働く人たちから集めた約1万2000件の日記を分析しています。
これが、なかなかすごい。
「創造性についてアンケートを一回取りました」
ではありません。
働いている人たちに、
「今日はどんなことがあった?」
「どんな気分だった?」
「仕事は進んだ?」
「何かアイデアは生まれた?」
という日々の変化を記録してもらう。
いわば、職場という森の中にカメラを置いて、野生の創造性を観察したような研究です。
すると、
「報酬を増やせば創造的になる」
「競争させればアイデアが出る」
「締切を厳しくすれば頭が回る」
といった、一見もっともらしい職場の常識が、どうもそんな単純ではないことが見えてきました。
強い時間的プレッシャーや過度な競争、失敗への恐怖などは、むしろ創造的な仕事を邪魔する場合があることが示されたのです。
大きな成功より、「今日はちょっと進んだ」
そしてアマビールの研究は、創造性だけではなく、仕事をする人の心そのものへ広がっていきます。
そこで見えてきた重要な考え方のひとつが、
人は、自分にとって意味のある仕事が少しでも前へ進むと、気持ちや意欲がよくなる
というものです。
大成功でなくてもいい。
企画書が一枚進んだ。
ずっと分からなかった問題が、少し分かった。
昨日まで動かなかった作業が、今日は5センチ動いた。
「たったそれだけ?」
と思うかもしれません。
でも人間の心にとって、この「5センチ」が案外ばかにできない。
仕事という巨大な山を見上げて、
「頂上まであと4287メートルあります」
と言われたら、だいたい心は帰宅します。
でも、
「今日はここまで登れた」
と思えると、
「じゃあ、明日もちょっと行くか」
となる。
アマビールは、こうした日々の小さな前進が、仕事への感情や意欲、そして創造性にも関わっていることを研究してきました。彼女の研究領域は、個人の創造性から、生産性、チームの創造性、組織全体の革新へと広がっていきました。
「人はどう働くか」から「人はどう仕事を離れるか」へ
さらに興味深いのは、アマビールの研究人生そのものにも、次の章があることです。
長年、
「どうすれば人は創造的に働けるのか」
を研究してきた彼女は、その後、
人は仕事から離れるとき、どのように人生を組み立て直していくのか
という退職への移行にも研究対象を広げました。ハーバード・ビジネス・スクールの現在の紹介でも、退職への移行を人々がどのように経験するのかが研究テーマとして紹介されています。
なんだか、この研究の流れがいいんですよね。
若いころは、
「人はどうすれば創造的になれるのか」
を調べる。
やがて、
「毎日の仕事の中で、人の心はどう動いているのか」
を見る。
そして人生の後半では、
「仕事を離れたあと、人は何を支えに生きていくのか」
へ向かっていく。
研究対象が仕事なのに、最後にはちゃんと人生にたどり着いている。
そんな感じがします。
アマビールが教えてくれるのは、「人は機械ではない」という当たり前
テレサ・M・アマビールの研究を眺めていると、なんだかずっと同じメッセージが流れているように感じます。
人間は、
「報酬を増やせば出力20%アップ」
「締切を半分にすれば処理速度2倍」
という機械ではありません。
面白い。
やってみたい。
少し進んだ。
誰かに応援してもらえた。
安心して考えられた。
そんな一見頼りなさそうな心の動きが、実は仕事の質や創造性を大きく左右しています。
だからアマビールの研究は、会社経営や人事のためだけの研究ではないのだと思います。
文章を書く人にも。
絵を描く人にも。
勉強している人にも。
新しい仕事を覚えている人にも。
「最近、なんだかやる気が出ないな」と机の前で固まっている人にも関係してくる。
創造性は、頭を強く絞ればポタポタ出てくるレモン汁ではありません。
むしろ、
「ちょっと面白いな」
「昨日より少し進んだな」
「もう少しやってみようかな」
という小さな火を消さないこと。
アマビールは何十年もの研究を通して、その火がどんな環境なら燃え、どんな環境では消えてしまうのかを見つめ続けてきた研究者なのです。
参考文献・確認先:ハーバード・ビジネス・スクール:Teresa M. Amabile 公式プロフィール / Google Scholar:Teresa M. Amabile 論文・引用情報 / PubMed:Teresa M. Amabile 関連論文

テレサ・M・アマビール(Teresa M. Amabile)の研究から学べること
テレサ・M・アマビールの研究を読んでいると、だんだん仕事というものの見え方が変わってきます。
私たちはつい、
「やる気がある人は、もともとやる気がある」
「創造的な人は、才能がある」
「仕事ができる人は、プレッシャーにも強い」
なんて考えてしまいます。
つまり、能力や性格をぜんぶ「その人の中」に置いてしまう。
ところがアマビールは、そこへ静かにやってきて、
「いや、周りの環境もかなり関係していますよ」
と机の上に資料を置いてくるわけです。
これが、彼女の研究から持ち帰れる大きな学びだと思います。
人は真空パックの中で働いているわけではありません。
上司の言葉、締切、裁量の大きさ、仲間との関係、仕事の意味、昨日より少し進んだという感覚。
そういうものに囲まれながら、毎日働いている。
つまり、
「その人に能力があるか」だけを見るのではなく、「その能力が出てきやすい場所になっているか」を見る。
これだけでも、職場を見る目はずいぶん変わります。
「やらされている」より「やってみたい」のほうが強い
アマビールの研究で、とくに有名なのが、内側から生まれるやる気と創造性の関係です。
たとえば、
「これをやったら賞金がもらえるからやる」
というのも立派な動機です。
でも、
「なんかこれ、面白いんだよな」
という気持ちは、少し種類が違います。
頼まれていないのに調べてしまう。
気づいたら時間が過ぎている。
別に誰も褒めてくれなくても、続きをやりたい。
こういう「その活動そのものが面白い」という気持ちは、創造的な仕事にとってとても大切です。
考えてみれば、これは日常でも分かります。
「自由に面白い文章を書いてください」
と言われるのと、
「面白い文章を書いてください。30分以内です。点数をつけます。他の人と順位も発表します。はい開始」
と言われるのでは、脳みその表情がまるで違う。
後者では、創造性担当の小人が、
「え、順位?」
と急にソワソワし始めます。
もちろん、報酬や評価がすべて悪いという話ではありません。
給料は大事です。
評価も必要です。
「給料はいりません、情熱だけで働きます」
となったら、それはそれで別の会議を開いたほうがいい。
大切なのは、外から与えられるものによって、もともとあった「面白い」「やってみたい」という気持ちを押しつぶさないことです。
これは仕事だけでなく、勉強や趣味、創作にも使える考え方でしょう。
何かが続かなくなったとき、
「自分は意志が弱い」
と結論を出す前に、
「そもそも、これは今の自分にとって面白い形になっているだろうか?」
と問い直してみる。
案外、問題は根性ではなく、設計なのかもしれません。
創造性は「才能」だけでは決まらない
「創造的な人」と聞くと、私たちは少し特別な人を想像します。
芸術家。
発明家。
天才研究者。
朝起きたら突然、
「そうだ、世界を変える発明をしよう」
と言い始めるタイプです。
しかしアマビールが研究してきた創造性は、もっと日常に近いものです。
仕事のやり方を少し工夫する。
新しい解決策を考える。
昨日までなかった組み合わせを思いつく。
お客さんに伝わりやすい説明方法を考える。
これも立派な創造性です。
そして創造性には、その人が持っている知識や技術だけでなく、考え方の柔軟さ、仕事への動機、そして周囲の環境が関係します。
となると、
「うちには創造的な人材がいない」
という会社があったとしても、
ちょっと待ってください、
となります。
本当に人材がいないのでしょうか。
それとも、
新しいことを提案すると怒られる。
失敗すると責められる。
時間がない。
裁量がない。
仕事の目的もよく分からない。
それなのに、
「もっと革新的なアイデアを出せ!」
と言っているのでしょうか。
それは、植木鉢を暗い倉庫に置いて、
「もっと元気に育ってくれないかな」
と言っているようなものです。
植物からすれば、
「まず日光をお願いします」
でしょう。
人間の創造性も、それに近いところがあります。
「急げ!」で頭は必ず速くなるわけではない
そしてアマビールの研究から学べる、非常に現代的なテーマが時間的プレッシャーです。
仕事をしていると、
「締切があるから集中できる」
ということは確かにあります。
夏休みの宿題が8月31日に突然ものすごい勢いで進む現象を経験した人も多いでしょう。
人類は締切によって何度も救われています。
しかし、
「だったら締切を厳しくすればするほど、いい仕事ができるんですね」
とはなりません。
とくに新しい発想が必要な仕事では、時間に追われ続けることが創造性を邪魔する可能性があります。
頭の中に、
「間に合うか?」
「まだ終わってない」
「早くしろ」
「次の仕事もあるぞ」
という通知が17件くらい出ている状態で、
その横から、
「ところで、新しいアイデアなんですが」
と創造性が話しかけても、
「あとにして!」
となる。
創造性には、ある程度考えを遊ばせる余白が必要なのです。
ここで大事なのは、
「忙しいこと」と「価値のあることに集中していること」は同じではない
という点でしょう。
予定表が真っ黒だから、いい仕事をしているとは限らない。
メールを47件返したから、重要なことが進んだとも限らない。
忙しさは、ときどき仕事をしている実感を大量にくれるので困ります。
とても働いた気になる。
でも一日の終わりに、
「で、何が前に進んだんだっけ?」
となることもあります。
アマビールの研究は、そんな現代の仕事の風景にも、小さな虫眼鏡を向けています。
人を動かすのは、「大成功」より小さな前進かもしれない
アマビールの研究から、私がとても好きなのが「前進」に注目する考え方です。
私たちは人のやる気を高める方法というと、
「もっと褒めよう」
「ボーナスを出そう」
「豪華な福利厚生を用意しよう」
と考えがちです。
もちろん、それらも悪くありません。
しかし、人が仕事をしていて気持ちよくなる大きな要因のひとつは、意外にもシンプルです。
「今日、仕事が少し進んだ」
この感覚です。
昨日まで分からなかったところが分かった。
資料が一枚完成した。
相談していた問題の方向性が見えた。
文章を500文字書けた。
プログラムの不具合がひとつ直った。
こういう小さな前進です。
派手ではありません。
表彰式もありません。
紙吹雪も飛びません。
でも本人の中では、
「よし」
という小さな灯りがつく。
この灯りが翌日のやる気につながっていく。
逆に、毎日かなり頑張っているのに、
会議。
修正。
やり直し。
待機。
横やり。
突然の方向転換。
そして夕方、
「本日も何も進みませんでした」
となれば、人はかなり消耗します。
仕事量が多いから疲れるだけではない。
進んでいる感覚がないことも、人を疲れさせる。
これは働くうえで、とても重要な視点だと思います。
「今日できたこと」を数える意味
この考え方は、自分自身にも使えます。
私たちは一日の終わりに、なぜか「できなかったこと」を数えるのが上手です。
「あれも終わらなかった」
「ここまでしかできなかった」
「もっと頑張れた」
「今日も大したことできなかった」
脳内反省会、毎晩開催。
しかも議長がだいたい厳しい。
でもアマビールの研究を生活に持ち込むなら、反省会の議題を少し変えてもいい。
「今日は何が少し進んだ?」
と聞いてみる。
メールを一本返した。
10ページ読んだ。
病院を予約した。
洗濯した。
資料のタイトルだけ決めた。
それでいいのです。
「そんなの成果と言える?」
と思うかもしれません。
でも山登りだって、一歩を成果として認めなければ永遠に、
「まだ頂上じゃない」
になります。
頂上に着くまで365日連続で敗北です。
それは採点方法がおかしい。
人間には、
「まだ終わっていない」
だけでなく、
「ここまで進んだ」
を見る目も必要なのでしょう。
管理するより、「邪魔しない」ことが大事な場合もある
アマビールの研究を管理職の視点で読むと、また面白いことが見えてきます。
人のやる気を高めようとすると、私たちは何かを「足そう」とします。
報酬を足す。
目標を足す。
競争を足す。
会議を足す。
評価制度を足す。
気づいたら全部足されて、本人の仕事時間だけ引かれている。
しかし創造性を支えるには、
「何を加えるか」
だけでなく、
「何を邪魔しないか」
という発想も大切です。
集中している時間を守る。
必要以上に口を出さない。
新しい提案をすぐ否定しない。
無意味な締切を増やさない。
仕事の目的を伝える。
一定の自由を認める。
必要な支援をする。
こう考えると、よい職場づくりとは、人を猛烈に動かす装置を作ることではなく、
人がもともと持っている力が、ちゃんと出てこられる場所を作ること
なのかもしれません。
これは子育てや教育にも少し似ています。
花を開かせようとして、つぼみを手でこじ開けても仕方がない。
水と光と土を整えて、
「あとはお願いします」
という部分もある。
人間も、全部を管理されるより、信頼されたほうが力を発揮できる場面があります。
「やる気がない人」と決めつける前に
アマビールの研究から私たちが持ち帰れる一番やさしい視点は、もしかするとこれかもしれません。
誰かがやる気を失っていたとき、
「この人はやる気がない」
と人物評価をする前に、
「やる気が出にくい状況になっていないだろうか」
と考えてみること。
自分に対しても同じです。
最近、仕事がしんどい。
文章が書けない。
勉強が進まない。
昔ほどアイデアが浮かばない。
そんなとき、
「自分はダメになった」
と結論づけなくてもいい。
疲れすぎていないか。
時間に追われすぎていないか。
評価を気にしすぎていないか。
仕事の意味を見失っていないか。
小さな進歩さえ見えなくなっていないか。
面白さを全部置き去りにしていないか。
少し点検してみる。
すると、
「能力がなくなった」のではなく、
「能力が出てくる余白がなくなっていた」
だけかもしれません。
ここは、大きな違いです。
人間は「もっと頑張れ」で無限に動く機械ではない
テレサ・M・アマビールの研究を一言でまとめるなら、
人の創造性ややる気は、その人の中だけで決まるものではない
ということだと思います。
私たちは環境の影響を受けます。
自由があれば考えやすくなる。
意味を感じれば動きやすくなる。
小さく進めば、もう少し進みたくなる。
逆に、評価、競争、締切、妨害が重なれば、本来持っている力が出にくくなることもある。
だから、
「もっと頑張れ」
だけでは足りない。
ときには、
「何が頑張りにくくさせているんだろう?」
と考える必要があるのです。
創造性というと、「天才のひらめき」の話に聞こえます。
でもアマビールの研究をたどっていくと、最後に残るのは意外と生活臭のある話です。
面白いと思えること。
少し自由があること。
必要な助けがあること。
昨日より少し前に進めること。
安心して考えられること。
そういう小さな条件が重なったところから、人間のいい仕事は生まれてくる。
つまり、創造性を育てたいなら、
「もっとアイデアを出せ!」
と頭を振るのではなく、
まずその頭がちゃんと考えられる場所を作る。
アマビールの研究は、そんな当たり前だけれど忘れやすいことを、長い時間をかけて教えてくれているのだと思います。

テレサ・M・アマビール(Teresa M. Amabile)の論文一覧
1.『時間に追われると、ひらめきは消えるのか?:組織における時間的プレッシャーと創造性を追った縦断的フィールド研究』テレサ・M・アマビール、ジェニファー・S・ミューラー、ウィリアム・B・シンプソン、コンスタンス・N・ハドリー、スティーブン・J・クレイマー、リー・フレミング(2002)
Amabile, T. M., Mueller, J. S., Simpson, W. B., Hadley, C. N., Kramer, S. J., & Fleming, L.(2002). Time Pressure and Creativity in Organizations: A Longitudinal Field Study. Harvard Business School Working Paper, No. 02-073. DOI:なし
「締切を厳しくしたほうが、火事場の馬鹿力でいいアイデアが出るでしょ?」……ところがアマビールたちは、そこに待ったをかけます。創造的な仕事に取り組む人々の日記を長期的に追ったところ、強すぎる時間的プレッシャーは、むしろ創造性をしぼませやすいことが見えてきました。
ただし「締切=悪者」でもありません。仕事を細切れにされず、「これは大事な仕事だ」と集中できるなら、忙しい中でも創造性は踏ん張れることがあります。
アイデア君は、お尻を叩けば速く走る馬ではない。さて、締切と創造性のちょうどいい距離とは?そんな職場の謎をのぞきたくなる論文です。

