スーザン・ミッチー(Susan Michie)の論文一覧:人が変わるスイッチを、93個まで分解した心理学者
スーザン・ミッチー(Susan Michie)のプロフィール
「変わりたいのに変われない」を、根性論で片づけなかった人
スーザン・ミッチーは、イギリスの健康心理学者です。現在はロンドン大学ユニバーシティ・カレッジで健康心理学の教授を務め、「行動変容研究センター」を率いています。
さて、「健康のために運動しよう」「夜更かしをやめよう」「甘いものを少し減らそう」と思ったことはないでしょうか。
思うだけなら、私たちはかなりの優等生です。
ところが翌日になると、運動靴は玄関で静かに眠り、夜中まで動画を見て、冷蔵庫のプリンから「今日くらい、いいじゃない」と話しかけられる。人間の決意とは、なかなか足腰の弱い生き物です。
そんな私たちに対して、スーザン・ミッチーは「意志が弱いからです」とは言いません。
むしろ、こう考えます。
「その人は、本当に実行できる状態にあるのでしょうか」
「行動しやすい環境は用意されているでしょうか」
「やろうと思える理由や習慣はあるでしょうか」
人間を責める前に、行動を取り巻く条件を一つずつ調べる。ミッチーは、心の説教壇に立つ人というより、人間行動の整備士と呼びたくなる研究者です。
心理学のいくつもの部屋を歩いてきた
ミッチーの研究歴は、最初から「行動を変える研究」一本だったわけではありません。
大学では実験心理学を学び、その後は臨床心理学、発達心理学へと進みました。さらに健康心理学や仕事に関する心理学にも携わり、遺伝子検査を受ける人の心理についても研究しています。
ずいぶん広い範囲を歩いてきた研究者です。
普通なら、途中で「私はいったい何心理学者なのだろう」と名札を見失いそうですが、この寄り道が後の研究に生きました。
人間の行動は、心だけで決まるものではありません。知識、技術、体調、周囲の人、職場の仕組み、時間、お金、社会の決まりなど、さまざまなものが絡み合っています。
臨床心理学だけでも、社会心理学だけでも、医学だけでも、行動の全体像はつかみにくい。いくつもの分野を渡り歩いたミッチーだからこそ、「一つの理論ですべて説明するのは無理がありますよね」と気づけたのでしょう。
本人も、自分の歩みを振り返りながら、臨床心理学、発達心理学、健康心理学、職業心理学などを移動してきたことが、現在の研究につながったと語っています。
人が動くには、「できる・やれる・やりたい」が必要
ミッチーの代表的な業績の一つが、「行動変容の車輪」と呼ばれる考え方です。
名前だけ聞くと、心理学者が巨大な車輪をゴロゴロ押している姿を想像してしまいますが、実際には、人の行動を変える方法を整理した設計図のようなものです。
その中心には、「能力・機会・動機・行動」という四つの要素があります。
簡単に言い換えると、
「その行動ができる力はあるか」
「その行動を実行できる環境はあるか」
「その行動をやりたいと思えるか」
という三つの条件がそろうことで、行動が生まれるという考え方です。
たとえば、「毎朝走ろう」と決めても、走り方がわからない、朝は家族の世話で時間がない、そもそも走ることが苦痛という状態では、決意だけが玄関から出発し、本人は布団に残されます。
逆に、歩きやすい靴があり、短い時間でも取り組める道があり、誰かと一緒に楽しく続けられるなら、行動はぐっと起こりやすくなります。
つまり、ミッチーの研究は「もっと頑張りなさい」ではなく、「頑張れる仕組みになっていますか」と問い直す研究なのです。
この「行動変容の車輪」は、複数の研究分野で使われていた19種類の枠組みを整理して作られ、医療、健康づくり、政策、教育など、幅広い場面で活用されています。
行動を変える技を、93個の引き出しに整理した
ミッチーの名前を広く知らしめたもう一つの仕事が、「行動を変える技法の分類表」です。
健康づくりの研究では、以前から「目標を立ててもらった」「助言をした」「記録をつけてもらった」など、さまざまな方法が使われていました。
ところが、研究者によって言葉の使い方が違います。
ある研究では「励ます」、別の研究では「支援する」、さらに別の研究では「意欲を高める」。読んでいる側は、「これは同じ方法ですか。それとも別料理ですか」と台所で迷子になります。
そこでミッチーらは、行動を変えるために使われる技法を整理し、93種類に分類しました。
目標を決める、行動を記録する、結果を知らせる、周囲から支援を受ける、成功したときに報酬を用意するなど、行動変容の中身を、できるだけ共通の言葉で表現できるようにしたのです。
これは、いわば行動変容の工具箱です。
「今回はどの工具を使ったのか」
「どの組み合わせが効果的だったのか」
「別の場所でも同じ方法を再現できるのか」
それを研究者同士で正確に話し合えるようになりました。
ミッチーは、人間を93種類に分類したのではありません。人間に働きかける「方法」のほうを93種類に整理したのです。人を箱に入れるのではなく、支援する側の道具箱に仕切りをつけた。ここが、とても大切なところです。
研究室から出て、社会の真ん中へ
ミッチーの研究は、学術論文の中だけに収まっていません。
新型コロナウイルスの流行時には、イギリス政府の緊急時科学助言組織などに参加し、人々が感染予防行動を続けるためには、どのような伝え方や社会的な仕組みが必要なのかを考えました。
「手を洗いましょう」「人との距離を取りましょう」と言うだけなら簡単です。しかし、実際に多くの人が長期間続けるとなると、話は別です。
仕事を休めない人もいます。住宅事情によって距離を取れない人もいます。情報を信用できない人もいれば、わかっていても疲れて続けられない人もいます。
ミッチーの考え方では、できない人を責めるだけでは問題は解決しません。人が実行できる制度、環境、情報、支援を一緒に整える必要があります。
彼女が中心となって開発した「行動変容の車輪」は、世界保健機関にも採用され、各国が人々の調査結果を具体的な健康政策へつなげるための道具として使われました。ミッチー自身も、世界保健機関の行動科学に関する専門家グループで議長を務めています。
さらに2026年には、彼女が率いる行動変容研究センターが、行動科学と実践の科学を健康づくりに生かす世界保健機関の協力センターとして正式に認定されました。研究室で生まれた考え方が、世界の保健政策へと橋を架けているのです。
膨大な研究を、人間が使える知識にする
ミッチーが現在力を注いでいるのは、行動変容に関する膨大な研究を、共通の言葉で整理することです。
行動変容の研究は世界中で行われていますが、研究ごとに言葉や書き方が違います。そのため、「どのような人に、何を、どのような場所で行うと効果があるのか」をまとめて判断するのが難しくなっています。
そこで彼女は、情報科学や人工知能の研究者たちと協力し、研究結果を機械でも読み取れる形に整理する計画を進めてきました。
たとえるなら、世界中の研究者が、それぞれ違う方言で書いた料理本を持ち寄っている状態です。
「少々とは何グラムですか」
「弱火とは、こちらの国では何度ですか」
「この『支援』と、あちらの『支援』は同じ意味ですか」
そんな混乱を減らし、研究の知識を共通の辞書で整理しようとしているのです。
ミッチーは、行動科学に一発逆転の大発見を求めるというより、小さな知識を積み上げ、整理し、社会で使える形にすることを重視しています。彼女自身も、行動科学の進歩は、突然現れる一つの大発見というより、知識や方法が少しずつ積み重なることで生まれると説明しています。
「変われない人」ではなく、「変われない条件」を見る
スーザン・ミッチーの研究を眺めていると、一本の太い考え方が見えてきます。
それは、行動できない人を、すぐに「やる気がない人」と決めつけないことです。
運動できないのは、怠けているからとは限りません。時間がないのかもしれない。安全に歩ける場所がないのかもしれない。体力に不安があるのかもしれない。何から始めればよいかわからないのかもしれません。
薬を飲み忘れる人も、健康への関心がないとは限りません。説明が難しかったり、生活の流れに合っていなかったり、副作用が不安だったりする可能性があります。
つまり、「なぜ、この人はやらないのか」と責めるよりも、「この行動を難しくしているものは何だろう」と一緒に調べる。
そこには、人間への静かな敬意があります。
人は、命令を入力すれば予定どおり動く機械ではありません。気持ちがあり、生活があり、疲れがあり、周囲との関係があります。ミッチーの研究は、その複雑さを面倒がらず、むしろ丁寧に分解していきます。
スーザン・ミッチーとは、人が変わるスイッチを探した心理学者というよりも、「スイッチだけ見ても、電気が通っていなければ点きませんよ」と教えてくれた研究者なのかもしれません。
変わりたいのに変われないとき、必要なのは自分への説教ではなく、能力、環境、動機の点検です。
人間を責める前に、仕組みを見る。
その視点こそが、スーザン・ミッチーの研究から私たちが受け取れる、いちばん実用的で、いちばん温かい贈り物ではないでしょうか。
参考文献・確認先:ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ:スーザン・ミッチー公式プロフィール / Google Scholar:スーザン・ミッチー 論文・引用情報 / PubMed:スーザン・ミッチー 関連論文

スーザン・ミッチー(Susan Michie)の研究から学べること
スーザン・ミッチーの研究から学べることは、ひとことで言えば、「人を変えようとする前に、その人が動ける条件を調べよう」ということです。
私たちは誰かが行動できないと、つい心の中で小さな裁判を開きます。
「本人にやる気がないのでは?」
「本気だったら、もう始めているはずだ」
「結局、意志が弱いんですよ」
判決が早い。証拠調べより先に木づちが鳴っています。
けれども、ミッチーの研究は、そこで待ったをかけます。
「その人には、実行するための知識や技術がありますか?」
「実行できる時間や場所がありますか?」
「やってみようと思える理由がありますか?」
行動を本人の性格だけで説明せず、能力、環境、動機という三つの方向から調べる。これが、ミッチーらが整理した行動の考え方の中心です。行動はこの三つの条件が影響し合う仕組みの中で生まれるため、どこか一つが欠けていれば、「わかっているのにできない」が起こり得ます。
「やる気がない」は、だいたい話が大きすぎる
たとえば、運動不足の人がいるとします。
「運動したほうがいいですよ」
本人も言われなくても知っています。おそらく昨日も知っていましたし、一昨年の健康診断でも聞いています。
それでも動けないとき、「やる気がない」とまとめてしまうと、原因が見えなくなります。
実際には、
「どんな運動をすればよいかわからない」
「仕事から帰ると疲れ切っている」
「近所に歩きやすい道がない」
「人に見られるのが恥ずかしい」
「以前に張り切りすぎて、膝を痛めた」
など、さまざまな理由が考えられます。
最初の人には、簡単な運動の方法を伝える必要があります。疲れている人には、夜に一時間走る計画ではなく、昼休みに五分歩く方法が合うかもしれません。外を歩きにくい人には、室内でできる活動が必要です。
原因が違うのに、全員へ同じ「頑張りましょう」を配るのは、風邪にも骨折にも同じ湿布を渡すようなものです。
ミッチーの研究から学べる一つ目のことは、人を励ます前に、何が行動を難しくしているのかを具体的に調べることです。
「なぜ、できないのですか」と問い詰めるより、
「どのあたりで止まりやすいですか」
「何があれば、少しやりやすくなりそうですか」
と聞く。
この違いは小さく見えますが、支援を受ける人にとっては大違いです。前者は取り調べ室ですが、後者は作戦会議になります。
人ではなく、行動を具体的にする
「もっと健康的になる」
「仕事を頑張る」
「生活を整える」
どれも立派な目標です。ただし、立派すぎて手足がありません。
「では、今日の午後三時に何をしますか」と聞かれると、急に霧が立ち込めます。
行動を変えるには、まず対象となる行動をはっきりさせる必要があります。誰が、何を、いつ、どこで、どのくらい行うのか。そこまで具体的にして、初めて何が邪魔をしているのかを調べられます。
たとえば、「生活習慣を改善する」では広すぎます。
「平日の夕食後、十分間歩く」
「寝る三十分前に携帯電話を机の上へ置く」
「毎週月曜日の午前中に、一件求人を見る」
ここまで小さくすると、行動が地面に足をつけます。
大きな目標が悪いわけではありません。大きな目標は方角を教えてくれます。ただし、方角だけでは歩けません。「東へ行こう」と言われても、玄関を出たあと、右なのか左なのかで早くも会議が始まります。
ミッチーの研究から学べる二つ目のことは、願いを、観察できる行動へ翻訳することです。
「自信をつけたい」なら、何をすれば自信につながりそうなのか。
「働けるようになりたい」なら、今週できる準備は何なのか。
「人間関係をよくしたい」なら、どの相手に、どんな言葉を、いつ伝えるのか。
曖昧な願いを責めるのではなく、小さな行動へ通訳する。そこから変化の物語が始まります。
意志の強さより、環境の配置を変える
人は、自分の行動をすべて意志で決めていると思いがちです。
「お菓子を食べたのは、私の心が弱かったからだ」
そう反省しながら、机の中央には個包装のチョコレートが山盛りになっています。
これは心だけの問題でしょうか。チョコレート側も、かなり積極的に営業しています。
行動は、目の前に何があるか、どれだけ簡単にできるか、周囲の人がどう動いているかによって変わります。
薬を飲み忘れるなら、目につく場所へ置く。
朝に運動したいなら、前夜に服を準備する。
携帯電話を見る時間を減らしたいなら、寝室に持ち込まない。
勉強を始めたいなら、机の上から関係のない物をどけ、最初の一ページを開いておく。
こうした工夫は、本人の自由を奪うものではありません。むしろ、毎回意志の力を振り絞らなくても、望む行動を選びやすくするための道づくりです。
人間の意志は、重要な場面では頼りになります。しかし、朝から晩まで休みなく働かせるには、少々気分屋です。環境を整えることは、意志の弱さを認める敗北ではなく、意志を無駄遣いしない知恵なのです。
ミッチーの研究から学べる三つ目のことは、本人の内面だけでなく、行動が起こる場所を変えることです。
「もっとしっかりして」と本人を改造しようとする前に、手順、道具、時間、周囲の協力、制度を見直す。
人間を叩いて動かすのではなく、動きやすい道を敷くのです。
便利そうな方法を、全部のせしない
ミッチーらは、行動を変えるために使われる方法を93種類に整理しました。
目標を決める、計画を立てる、記録する、結果を振り返る、周囲から支援を受ける、手本を見る、成功を褒めるなど、行動変容に使われる技法を共通の言葉で分類したのです。これは、研究や支援で「実際に何をしたのか」を比較しやすくするための大きな仕事でした。
ただし、方法が93種類あるからといって、全部使えばよいわけではありません。
目標を決め、記録表を渡し、毎日報告してもらい、褒め、注意し、見本を見せ、ご褒美を設定し、家族にも協力をお願いする。
これでは支援というより、本人の周囲に心理学の工事現場ができます。
大切なのは、原因に合った方法を選ぶことです。
やり方がわからない人には、説明や練習が必要です。
忘れてしまう人には、合図や記録が役立ちます。
一人では不安な人には、仲間や支援者が必要です。
やる意味を感じられない人には、その行動が本人の大切にしていることと、どうつながるのかを一緒に考える必要があります。
つまり、行動変容の技法は薬箱と同じです。薬が多ければ治るのではなく、症状に合っているかが重要なのです。
「うまくいかなかった」は、本人への評価ではなく情報
計画どおりに続かなかったとき、私たちはすぐに反省会を始めます。
「またできなかった」
「私は続かない人間だ」
「三日坊主選手権なら、今年も上位入賞だ」
しかし、行動を科学的に見るなら、失敗は人格の成績表ではありません。計画のどこを直せばよいかを教えてくれる情報です。
朝の散歩が続かなかったなら、朝という時間が合わなかったのかもしれません。
毎日の記録が負担なら、週に一度で十分かもしれません。
目標が高すぎたなら、半分にしてみる。
一人では続かなかったなら、誰かと一緒に取り組む。
「本人が失敗した」と考えると、本人を修理したくなります。
「方法が合わなかった」と考えると、計画を調整できます。
この差は、とても大きいものです。
行動を変える取り組みは、一度決めた計画を守り抜く試験ではありません。試して、観察して、直していく実験です。
「今週はできませんでしたね。では、何がわかりましたか」
そう聞けると、失敗の中に次の一手が見えてきます。
支援する側も、「何となく励ます」から卒業する
ミッチーの研究は、支援を受ける人だけでなく、支援する側にも厳しく問いかけます。
「その助言は、何を変えるために行っているのですか」
「なぜ、その方法を選んだのですか」
「効果があったか、どうやって確かめますか」
耳の痛い質問です。
支援の現場では、善意が先に走ることがあります。
とりあえず励ます。
とりあえず目標を書いてもらう。
とりあえず宿題を出す。
もちろん、それでうまくいくこともあります。けれども、うまくいかなかったとき、「本人の意欲が足りなかった」で終わってしまえば、支援する側は何も学べません。
ミッチーが開発に関わった「行動変容の車輪」は、行動の原因を調べ、それに合う支援方法や政策を系統立てて選ぶための枠組みです。医療や公衆衛生だけでなく、さまざまな社会的な取り組みを考える道具として活用されています。
支援者に求められるのは、「正しい答えを持っている人」になることではありません。
本人と一緒に、動けない理由を探し、試せそうな方法を選び、結果を見ながら直していくことです。
先生というより、共同研究者です。
「あなたを変えてあげます」ではなく、
「どんな条件なら、あなたが望む方向へ動きやすくなるか、一緒に調べてみましょう」
この姿勢のほうが、ずっと人間的ではないでしょうか。
人を責める前に、仕組みを点検する
スーザン・ミッチーの研究から学べることをまとめると、変化は気合だけでは生まれないということです。
できる力があるか。
できる機会があるか。
やろうと思える理由があるか。
行動は、この三つが出会う場所で生まれます。
だから、変われないときに必要なのは、心の中へ「根性」を追加注文することではありません。
何が足りないのかを調べる。
行動を小さく具体的にする。
環境を整える。
原因に合った方法を選ぶ。
試した結果を見て、また調整する。
その積み重ねです。
人間は、決意を入れれば自動的に動く自動販売機ではありません。ときには、お金を入れても商品が途中で引っかかります。そのとき必要なのは、自動販売機に向かって「本気を出せ!」と演説することではなく、どこで詰まっているのかを見ることです。
ミッチーの研究が教えてくれるのは、行動変容の技術だけではありません。
「できない人」を責める代わりに、「できなくしている条件」を見ること。
そこには、科学的な冷静さと、人への温かさが同居しています。
変わることは、その人一人の責任ではありません。
人が一歩を踏み出せるように、知識、環境、支援、制度を整えることもまた、社会や周囲の人にできる大切な仕事なのです。

スーザン・ミッチー(Susan Michie)の論文一覧
1.『行動を変える「93の技法」を世界共通語にする-行動変容プログラムを正確に伝えるための技法分類体系・第1版』スーザン・ミッチー、ミシェル・リチャードソン、マリー・ジョンストン、チャールズ・エイブラハム、ジル・フランシス、ウェンディ・ハーデマン、マーティン・P・エクルズ、ジェームズ・ケイン、キャロライン・E・ウッド(2013)
Michie, S., Richardson, M., Johnston, M., Abraham, C., Francis, J., Hardeman, W., Eccles, M. P., Cane, J., & Wood, C. E.(2013). The Behavior Change Technique Taxonomy(v1)of 93 Hierarchically Clustered Techniques: Building an International Consensus for the Reporting of Behavior Change Interventions. Annals of Behavioral Medicine, 46(1), 81–95. DOI:10.1007/s12160-013-9486-6
「人を変える方法って、結局“励ます”でしょ?」「いえ、その励ますにも中身があります」。ミッチーらは、既存の分類から集めた124の候補を、専門家たちの話し合いと評価によって整理。目標設定、記録、ほめる、周囲の支援などを、93種類・16グループの“心理学の工具箱”にまとめました。これで研究者同士の「その支援、具体的に何をしたの?」問題がぐっと減り、効果の比較や再現もしやすくなります。人を責める前に、方法を分解する。行動変容の舞台裏に、きちんと名前札をつけた画期的な一篇です。

