心理学の論文タイトル検索「M」:Mから始まる心の研究、めんどくさい感情も、まるっと研究対象。人間の“もやもや”を虫めがねでのぞく論文入口
「M」から始まる心理学の論文一覧
心理学論文タイトルにおける「M」とは?
心理学論文タイトルにおける「M」は、もしかすると「もやもやを虫めがねでのぞくM」かもしれません。
人の心には、なかなか名前をつけにくい感情があります。怒っているほどではないけれど、なんだかひっかかる。悲しいと言い切るほどではないけれど、胸の奥がしんなりしている。やる気がないわけではないのに、体が布団と業務提携を結んでいる。そういう、説明しにくい心の“もやもや”です。
「どうして、気にしないようにしているのに気になってしまうんだろう」
「なぜ、人はやる気を出したり、なくしたりするんだろう」
「記憶や気分は、今の自分の考え方にどれくらい影響しているんだろう」
「人間関係の中で生まれる小さな違和感は、どこから来るんだろう」
こうした問いは、日常の中ではつい後回しにされがちです。「まあ、疲れているだけかな」「そのうち忘れるでしょう」と心の引き出しにしまったつもりでも、もやもやは意外と律儀です。翌朝、ちゃんとまた顔を出してきます。「昨日の件ですが」と、会議資料を持って戻ってくるのです。
でも心理学は、そのめんどくさい感情を「気にしすぎ」で片づけません。むしろ、「それ、かなり大事な手がかりかもしれませんね」と言って、そっと机の上に広げてくれます。感情、記憶、動機づけ、意味づけ、人との関わり。心の中でからまっている糸を、ひとつずつほどいていくように見つめていくのです。
このページでは、「アドラーの昼寝」に収録している論文のうち、タイトルが「M」から始まる心理学論文を紹介しています。
「M」から始まる論文タイトルをたどっていくと、人間の気分や記憶、動機、心の健康、意味の見つけ方など、私たちの毎日に深く関わるテーマが見えてきます。論文タイトルだけを見ると、少しむずかしそうに感じるかもしれません。「これはもう、心の専門家だけが読める秘密のメニュー表ですか?」と思うような言葉もあるでしょう。
けれど、その奥にあるのは、とても身近な心の動きです。朝からなんとなく気分が重い日。誰かの一言がずっと残っている日。頑張りたいのに、なぜか力が入らない日。逆に、小さなきっかけでふっと前を向ける日。そうした日々の揺れこそ、心理学が大切にしている研究の入口になります。
「M」の論文たちは、めんどくさい感情を悪者にしません。もやもやも、迷いも、胸のざわつきも、人間らしさの一部として見つめます。感情は、ときに扱いにくい同居人のようなものです。勝手に部屋を散らかすこともありますが、よく見れば「ここを大事にしてほしい」と知らせてくれている場合もあります。
どうぞ、「M」から始まる論文タイトルを眺めながら、あなた自身の中にある小さなもやもやにも、そっと目を向けてみてください。心理学の論文は、遠い研究室だけのものではありません。今日の説明しにくい気持ちに名前をつけ、明日の自分を少し扱いやすくしてくれる、心の虫めがねのようなものです。

人間関係・コミュニケーション
- 『Making the good even better: A review and theoretical model of interpersonal capitalization. 』Peters, B. J., Reis, H. T., & Gable, S. L. (2018):『よい出来事を、さらによいものにする:対人関係におけるキャピタライゼーションのレビューと理論モデル』ブレット・J・ピーターズ、ハリー・T・リース、シェリー・L・ゲイブル(2018)
- 『Marital processes predictive of later dissolution: Behavior, physiology, and health.』Gottman, J. M., & Levenson, R. W. (1992):『夫婦関係の崩壊を予測するプロセス – 行動・生理反応・健康から見た結婚のゆくえ』ジョン・M・ゴットマン、ロバート・W・レヴェンソン(1992)
感情・ストレス・メンタル
- 『Mindfulness Interventions.』J. David Creswell(2017):『マインドフルネス介入:いまここに心を戻す実践は、健康・感情・人間関係に何をもたらすのか』J・デイヴィッド・クレスウェル(2017)
やる気・習慣・行動
- 『Making health habitual: the psychology of ‘habit-formation’ and general practice.』Gardner, B., Lally, P., & Wardle, J. (2012):『健康を「考えなくても続く習慣」にする――習慣形成の心理学と、日常診療でできること』ベンジャミン・ガードナー、フィリッパ・ラリー、ジェーン・ウォードル(2012)
- 『Motivational Beliefs, Values, and Goals.』Eccles, Jacquelynne S., & Wigfield, Allan. (2002):『やる気の設計図:信念・価値・目標が行動を動かすしくみ』ジャクリーン・S・エクルズ、アラン・ウィグフィールド(2002)
仕事・学び・パフォーマンス
- 『Mindfulness Training Improves Working Memory Capacity and GRE Performance While Reducing Mind Wandering.』Mrazek, M. D., Franklin, M. S., Phillips, D. T., Baird, B., & Schooler, J. W.(2013):『さまよう心を「今ここ」へ-マインドフルネス訓練がワーキングメモリ容量とGRE成績を向上させる』マイケル・D・ムラゼック、マイケル・S・フランクリン、ダワ・タルチン・フィリップス、ベンジャミン・ベアード、ジョナサン・W・スクーラー(2013)