心理学の論文タイトル検索「I」:「いや待って、“I”から始まる論文、意外と重要な顔して並んでますね?」なページ
「I」から始まる心理学の論文一覧
心理学論文タイトルにおける「I」とは?
心理学論文タイトルにおける「I」は、もしかすると「いや待って、これ重要では?」の「I」かもしれません。
「I」から始まる論文タイトルを眺めていると、最初は少し静かな印象があります。AやCのように堂々と前に出る感じでもなく、Dのように重たい扉を開ける感じでもない。けれど、よく見ると「いやいや、あなた、かなり大事なことを言っていますね?」と声をかけたくなる研究が並んでいます。
たとえば、影響、個人差、相互作用、介入、内面、自己理解、親密さ、そして人が何かをどう解釈するか。こうしたテーマは、私たちの日常のあちこちに潜んでいます。
「同じ出来事なのに、どうして人によって受け止め方が違うんだろう」
「なぜ、ちょっとした一言が心に長く残るんだろう」
「人との関わりは、知らないうちに自分の考え方を変えているのだろうか」
「自分の中で起きていることを、もう少しわかりやすく整理できないだろうか」
こうした問いは、ふだんは大げさな顔をして出てきません。むしろ、帰り道の電車の中や、寝る前の静かな時間に、そっと袖を引いてきます。「ちょっとだけ考えてもらってもいいですか」と。心の中の小さな係員が、遠慮がちに書類を差し出してくる感じです。
このページでは、「アドラーの昼寝」に収録している論文のうち、タイトルが「I」から始まる心理学論文を紹介しています。
「I」から始まる論文タイトルをたどっていくと、人の心がどのように影響を受け、どのように変わり、どのように他者や環境とかかわっているのかが見えてきます。論文タイトルだけを見ると、少し堅そうに感じるかもしれません。「これは研究室の奥でしか開けてはいけない箱ですか?」と思うような言葉もあるでしょう。
でも、心理学の論文は、ただ難しい言葉を並べるために存在しているわけではありません。むしろ、日常の中で「なんとなく気になるけれど、うまく説明できないこと」に、名前と形を与えてくれるものです。心の中でふわふわ浮いていた疑問に、そっと輪郭線を引いてくれる。そんな働きがあります。
「I」の論文たちは、目立ちすぎず、しかし大事な場所に立っています。人はひとりで考えているようで、周りから影響を受けています。自分の意思で動いているようで、環境や関係性に支えられたり、揺さぶられたりしています。自分の心の中だけを見ているつもりでも、そこには過去の経験や誰かの言葉が、こっそり腰かけていることがあります。
そう考えると、「I」から始まる研究たちは、心の裏方スタッフのような存在です。派手に登場はしませんが、物語の大事なところで照明を当ててくれる。「なるほど、ここが見えていなかったのか」と、読んだあとに少し世界の見え方が変わるような力があります。
どうぞ、「I」から始まる論文タイトルを眺めながら、あなた自身の中にある「いや待って、これってどういうこと?」という小さな疑問にも、そっと耳をすませてみてください。心理学の論文は、遠い研究室だけのものではありません。今日の違和感に名前をつけ、明日の自分を少し理解しやすくしてくれる、心の案内板のようなものです。

人間関係・コミュニケーション
- 『Invisible support and adjustment to stress.』Bolger, N., Zuckerman, A., & Kessler, R. C. (2000):『見えない支えは、ストレスをどう和らげるのか――人は“助けられたことに気づかない支援”によって回復する』ナイアル・ボルジャー、アダム・ザッカーマン、ロナルド・C・ケスラー(2000)
- 『Intimacy as an Interpersonal Process: The Importance of Self-Disclosure, Partner Disclosure, and Perceived Partner Responsiveness in Interpersonal Exchanges』Jean-Philippe Laurenceau, Lisa Feldman Barrett, Pietromonaco(1998):『親密さは、人と人とのやりとりの中で育つ――自分を語ること、相手が語ってくれること、そして「ちゃんと受けとめてもらえた」と感じることの大切さ』ジャン=フィリップ・ロランソー、リサ・フェルドマン・バレット、ポーラ・R・ピエトロモナコ(1998)
- 『Implications of Rejection Sensitivity for Intimate Relationships』Geraldine Downey, Scott I. Feldman(1996):『拒絶されることへの敏感さが、親密な関係に落とす影』ジェラルディン・ダウニー、スコット・I・フェルドマン(1996)
感情・ストレス・メンタル
- 『Individual Differences in Two Emotion Regulation Processes: Implications for Affect, Relationships, and Well-Being.』Gross, J. J., & John, O. P. (2003):『感情を「見直す人」と「押し殺す人」は何が違うのか:感情・人間関係・幸福感に及ぼす影響』ジェームズ・J・グロス、オリバー・P・ジョン(2003)
やる気・習慣・行動
- 『Intention—Behavior Relations: A Conceptual and Empirical Review.』Sheeran, P. (2002):『「やるつもり」は、なぜ「やった」にならないのか?――意図と行動の関係を読み解く理論・実証レビュー』パスカル・シーラン(2002)
- 『Implementation intentions: Strong effects of simple plans.』Gollwitzer, P. M. (1999):『実行意図:「もし〜なら、〜する」という小さな計画が、行動を大きく変える』ピーター・M・ゴルヴィツァー(1999)
仕事・学び・パフォーマンス
- 『Improving Students’ Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology.』Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T.(2013):『本当に効果のある勉強法とは?――認知心理学と教育心理学が明かす、学習効果を高める10の学習テクニック』ジョン・ダンロスキー、キャサリン・A・ローソン、エリザベス・J・マーシュ、ミッチェル・J・ネイサン、ダニエル・T・ウィリンガム(2013)
子ども・発達・教育
- 『Implicit Theories of Intelligence Predict Achievement Across an Adolescent Transition: A Longitudinal Study and an Intervention.』Blackwell, Lisa S., Trzesniewski, Kali H., & Dweck, Carol Sorich. (2007):『知能についての暗黙の理論は、思春期の移行期における学業成績を予測する:縦断研究と介入研究』リサ・S・ブラックウェル、カリ・H・トジェスニエフスキー、キャロル・ソリッチ・ドゥエック(2007)