ジェニファー・D・キャンベル(Jennifer D. Campbell)の論文一覧:自尊心のふわふわ風船に、そっと空気圧計をあてた心の研究者

ジェニファー・D・キャンベル(Jennifer D. Campbell)の論文を読む女性
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ジェニファー・D・キャンベル(Jennifer D. Campbell)のプロフィール

ジェニファー・D・キャンベルは、自尊心や「自分ってどんな人間なんだろう?」という感覚を研究してきた心理学者です。

私たちはよく、「自信がある人は強い」「自尊心が高ければ人生うまくいく」と思いがちです。でもキャンベルは、そこで「ちょっと待って、その自信、本当に中身までしっかりしていますか?」と、心の玄関先で靴をそろえるように丁寧に問いかけます。

彼女が特に注目したのは、自分についてのイメージがどれくらいはっきりしているか、ということです。たとえば、「私は明るい人です!」と言いながら、次の日には「いや、私は暗い人かも……」となり、その翌日には「やっぱり私は謎の生き物です」となる。心の名札が毎日書き換わるような状態ですね。

キャンベルの研究は、そんな“自分迷子”の状態に光を当てました。自尊心が低い人は、ただ自分を低く評価しているだけでなく、「そもそも自分がどういう人間なのか」がぼんやりしやすい。つまり、心の中のプロフィール帳が、ところどころ鉛筆書きで、消しゴムの跡だらけになっているようなものです。

また、彼女は「自尊心が高ければ、成績も人間関係も健康も全部よくなるのか?」という大きな問いにも関わっています。ここでも答えは単純ではありません。自尊心はたしかに大切。でも、まるで魔法の万能薬のように「飲めば人生すべて解決!」というわけではないのです。

キャンベルの面白さは、自尊心をただキラキラした言葉として扱わないところにあります。「自分を好きになること」は大切。でもそれと同じくらい、「自分をどう理解しているか」「その自己理解は安定しているか」も大切だと教えてくれます。

いわば彼女は、心の中にある“自分という地図”を広げて、「ここ、まだ道がぼんやりしてますね」「このあたり、自己評価の霧が出ていますね」と一緒に確認してくれる研究者です。

自信とは、ただ大声で「私はすごい!」と叫ぶことではありません。自分の輪郭を少しずつ知り、良いところも弱いところも含めて、「なるほど、これが私か」と受け止めていくこと。キャンベルの研究は、その静かで大事な作業に、心理学の懐中電灯をそっと向けてくれます。

参考文献・確認先:ブリティッシュコロンビア大学:Jennifer Campbell 公式プロフィール / Social Psychology Network:Jennifer Campbell プロフィール / Google Scholar:Jennifer D. Campbell 関連論文 / PubMed:Jennifer D. Campbell 関連論文

阿部牧歌(管理人)
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ジェニファー・D・キャンベル(Jennifer D. Campbell)の研究から学べること

ジェニファー・D・キャンベルの研究から学べることは、ひとことで言うと、「自信は高ければ高いほどいい、という単純な話ではない」ということです。

私たちはつい、「自尊心を高めよう」「自分を好きになろう」と言われると、心の中に応援団を呼んで、太鼓をドンドコ鳴らしたくなります。

「君はすごい!」
「あなたは最高!」
「今日も世界に一人だけの奇跡!」

もちろん、それ自体は悪いことではありません。心がしょんぼりしているとき、そういう言葉が毛布みたいにあたたかい日もあります。

でもキャンベルの研究は、そこで静かに言うのです。

「その“自信”、ちゃんと足場がありますか?」

ここが大事です。自尊心とは、ただ自分をほめちぎることではありません。中身がスカスカの風船みたいに「私はすごい!」とふくらませても、ちょっと誰かに否定された瞬間、ぷしゅう……としぼんでしまうことがあります。

キャンベルが注目したのは、「自分についての理解が、どれくらいはっきりしているか」という点です。

たとえば、自分の性格、得意なこと、苦手なこと、大切にしたいもの、人との関わり方。そういう“自分の輪郭”がぼんやりしていると、ほめられた日は天まで飛び、叱られた日は地下室まで落ちる、という心のエレベーター大暴走が起きやすくなります。

つまり、自尊心を育てるには、「私はすごい」と言う前に、「私はどんな人間なんだろう」と見つめることが大切なのです。

これは、かなり現実的な学びです。

自分を好きになるためには、まず自分を知る必要があります。自分の長所だけでなく、弱さや不器用さも含めて、「なるほど、私はこういうところがあるんだな」と受け止めていく。これは地味ですが、心の土台をつくる作業です。

たとえるなら、自尊心は家の屋根ではなく、基礎工事に近いのかもしれません。屋根だけピカピカにしても、地面がぐらぐらなら家は不安定です。逆に、土台がしっかりしていれば、多少の雨や風が来ても、心の家はすぐには倒れません。

キャンベルの研究は、「自信を持ちなさい」と大声で叫ぶのではなく、「自分を少しずつ理解していこう」と、隣に座ってお茶を出してくれるような研究です。

私たちが学べるのは、自尊心は無理やり盛るものではなく、静かに育てるものだということ。

誰かにほめられたから価値がある。誰かに認められなかったから価値がない。そんなふうに、心の値札を他人の手に渡してしまうと、自分の気持ちは毎日バーゲン会場みたいに揺れてしまいます。

大切なのは、「私はこういう人間だ」と少しずつ言葉にできることです。

強いところもある。
弱いところもある。
うまくできる日もある。
だめだこりゃ、という日もある。

それでも、「これが私の現在地です」と言えること。キャンベルの研究は、その現在地を見つけるための地図を渡してくれます。

自尊心とは、鏡の前で無理にポーズを決めることではありません。自分という少し不思議で、少し面倒で、でもなかなか味わい深い存在と、長く付き合っていく力なのだと思います。

キャンベルの研究から学べるのは、心の中に“自分取扱説明書”を作っていくことの大切さです。

しかもその説明書は、完璧でなくていい。誤字もあるし、空欄もあるし、たまに「使用上の注意:空腹時に不機嫌になります」みたいな項目があってもいいのです。

それでも、自分を知ろうとすること。

そこから、自尊心は少しずつ、派手な花火ではなく、消えにくい小さな灯りとして育っていくのです。

阿部牧歌(管理人)
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ジェニファー・D・キャンベル(Jennifer D. Campbell)の論文一覧

1.『高い自尊心は、本当に人生をよくするのか? – 成果・人間関係・幸福・健康的な暮らしをめぐる自尊心研究の大検証』ロイ・F・バウマイスター、ジェニファー・D・キャンベル、ヨアヒム・I・クルーガー、キャスリーン・D・ヴォース(2003)

Baumeister, R. F., Campbell, J. D., Krueger, J. I., & Vohs, K. D. (2003). Does High Self-Esteem Cause Better Performance, Interpersonal Success, Happiness, or Healthier Lifestyles? Psychological Science in the Public Interest, 4(1), 1–44. DOI:10.1111/1529-1006.01431

「自尊心を高めれば、成績も人間関係も健康もぜんぶ良くなる!」……ほんとに?この論文は、そんな“自尊心万能説”に白衣を着せて、じっくり検査した一作です。「自信満々なら人生勝ち組?」という期待に対し、研究者たちは「まあまあ、まず証拠を見ましょう」と冷静にツッコミ。すると、自尊心は幸福感とは関係が深いけれど、成績や成功を自動販売機みたいに出してくれるわけではないことが見えてきます。自信という心の風船、その中身は空気か、実力か。読み出すと、けっこう刺さります。

阿部牧歌(管理人)
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この論文の要約を読む
【心理学論文】自己肯定感が高い人は本当に成功するのか? 自尊心研究が明かした意外な真実
【心理学論文】自己肯定感が高い人は本当に成功するのか? 自尊心研究が明かした意外な真実
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